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「白斑治療」についてお聞きしました

「白斑治療」についてお聞きしました
白斑には生まれつきある「先天性」と生まれた後で発生する「後天性」があります。
一番多いのは後天性の「尋常性白斑」です。白斑の約60%を占めます。その「尋常性白斑」は大きく3つに分かれます。
ひとつは「汎発型」といい、全身に白斑ができてくるもので、特に肘や膝などの擦れる場所に多いです。
次に「分節型」で、神経の走行に沿って出てきます。3つめに「限局型」で、汎発型と分節型に分類されないものです。
また、化学物質による白斑もあります。今から10年ほど前、ロドデンドロールを含む薬用化粧品使用後の白斑が社会問題になりました。
そして、どの治療法も3カ月から6カ月毎に治療効果を評価し、患者さんともよく話し合い、その後の治療を進めます。
尋常性白斑の場合には、治療が終わってからも再発することがありますので注意が必要で、治癒後も少なくとも半年は治療を続けています。
これらの治療で効果が得られない場合は、外科的な治療(手術)が検討されていきます。
私たち医師と患者さんにとって、とても画期的な治療が行えるようになったと思います。
「メラノサイト含有自家培養表皮」を使った白斑治療は、2024年10月から保険がきく再生医療となり注目されています。
実は当院では保険がきくようになる前から、自由診療で皮膚科と連携して、この治療法を実施してきました。
日本は外国と比べて「再生医療」が進んでいて、国が認可した製品が多くあります(2025年8月末時点で21品目)。
更に、国がまだ認可していない製品であっても、医師と患者さんと合意の上、自由診療で行える場合があります。
当院ではメラノサイト含有自家培養表皮を自由診療で37例に移植し、保険で治療した症例とあわせて44例ほど治療しています。(次ページにつづく)