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1「拒絶反応がおこりにくい」
患者さん自身の皮膚組織から取り出した細胞を培養(増やす)して細胞シートを作るので、免疫抑制剤は不要になり、拒絶反応がおこりにくいのが特徴です。
2「これまでの治療と比べて、患者さんへの侵襲が比較的少ない」
メラノサイト(色素細胞)が失われたり、減少した白斑部に「メラノサイト含有自家培養表皮」を移植することで、 白斑部にメラノサイトが供給され、色素が再生します。これまでの外科的治療(患者さん自身の健康な皮膚を移植する)と比較して、 少ない面積の皮膚組織を用いるため、一度に広範囲の治療を行うことができ、患者さんへの侵襲が比較的少ないのが特徴です。
3「保険が使えるから費用の自己負担が少ない」
この治療は、国から保険診療として認められています。高額療養費制度の対象にもなりますので、患者さんの費用負担は軽減されます。自己負担額は6~25万円程度です。
その他
治療を受けられる医療機関はこちら
「メラノサイト含有自家培養表皮」は手のひら大の長方形シートに成形されていますので、液体のように流れ落ちることなく、ガーゼで保護しながら患部にしっかり固定されます。
「メラノサイト含有自家培養表皮」は、やけど、あざ、表皮水疱症の治療に保険診療下で使用されている「自家培養表皮」(2009年から保険適用)と同じ技術で作られています。
よくある質問と回答はこちら
「尋常性白斑」
「Vogt-小柳-原田病」
「化学物質による完全脱色素斑」
「まだら症」
1 診察
白斑は、医師による問診・視診などから診断され、先天性か後天性かによって複数に分類されます。代表的なものは尋常性白斑で白斑全体の約60%をしめます。
2 皮膚採取
局所麻酔下で親指の爪ほどの大きさの皮膚を紡錘形に採取して縫合します。日帰り手術が可能です。
3 培養(細胞を増やす)
採取された皮膚は、国が認可した工場に運ばれます。培養室で約5週間培養され、手のひら大のシートに成形されます。
4 手術
白く色が抜けている部位の表皮を薄く削り取り、その上に細胞シートを移植し、ガーゼで固定します。詳しくはこちら
この治療は保険が適用されます。高額療養費制度の対象にもなりますので、患者さんの費用負担は軽減されます。自己負担額は6~25万円程度です。
入院期間は数日から1週間程度です。移植した細胞シートに問題がないか、定期的に外来で医師がチェックします。特に移植後1カ月は注意が必要です。必要に応じて光線療法を行います。