ドクター・患者さんインタビュー

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入院中に困ったことやつらかったこと、嬉しかったことを教えてください
AY: 2回目の手術後の2日間が一番困りました。自分でトイレに行くことができないから尿瓶に用を足すのですが、まったくうまくできなくて。。 苦しみました(笑)。松葉杖が使えるようになってからは、特に問題なく過ごせたと思います。 また、ひざ以外は元気だったので、松葉杖で病室を出たままなかなか戻らなかったら看護師さんにすごく怒られた思い出があります(笑)。 病室仲間にも恵まれて楽しい入院生活を過ごせました。先生や看護師さん、理学療法士の方もとても優しく、なんだか楽しい入院生活でした(笑)
リハビリの際の不安やその克服方法があれば教えてください
AY: リハビリの不安はありませんでした。理学療法士の方の言う通りのことをすれば絶対に治りも早くなるし、 けがの再発防止になると信じてリハビリに取り組みました。 手術前の自分であればもしかしたら無理をしたかも知ませんが、 手術をきっかけに、言われたことを忠実におこなうことを心に決めました。
リハビリ中に励みになったことはありますか
AY: 「スクワットの姿勢が良くなったね」とか「フォームがきれいになった」など褒められると嬉しかったです。 言われていたことが徐々にできるようになった時、ひざが良くなってきていることが実感でき励みになりました。
日常生活に戻れたと感じたのはいつ頃ですか
AY: 術後8ヶ月くらいでした。通勤時、信号が点滅した時に軽く走れました。 その時ようやくここまで治ったかと実感できました。 術後は走らないように言われていたので気をつけていましたが、この頃元島先生から「軽くなら走って大丈夫」と言われ、 自分でも徐々にひざに力が入りやすくなったなと感じ始めていました。嬉しかったですね。 仕事では、術後1年くらいはしゃがむ動作がある仕事は仲間にお願いして調整していましたが、1年後にはその作業もできるようになり、 1年半後はバスケットボールの試合にも少しだけ出場できるようになりました。 自家培養軟骨移植術のパンフレットには、スポーツ復帰に2年かかると書いてありましたので、 自分の場合は順調すぎるくらいの回復だったと思っています。
自家培養軟骨移植術を受けてよかったと思いますか。
AY: 手術を受けて本当に良かったと思います。私が手術をして目指した目標は「日常を取り戻すこと」でしたから、 当たり前のように日常生活が送れるようになったことに幸せを感じました。 もちろんバスケットボールができるようになったのも嬉しかったです。今は子供たちと一緒に走って遊べ、彼らの成長を感じられます。 またこの手術で、家族や休みをいただいた職場、病院の関係者の方など、 自分はたくさんの人に支えられていると改めて感じました。本当に感謝しています。
私たちのアンケートでは「この治療は費用が高い」という意見が多いですが、今回の手術費用(実費)についてどう思われますか
AY: 一時的には数十万円かかりますが、手術をせずにずっと注射やリハビリにお金をかけることを思えば高額ではないと思います。 また、ひざが回復し明るい未来のためなら安いと思いますし、長い人生の1年か2年の我慢も耐えられます。 今は保険や高額療養費制度が使えます。保険がきかなければ数百万かかる治療ですからね。
自家培養軟骨移植術をこれから受けようと考えている患者さんに一言お願いいたします。
AY: けがをする前までは体のケアをおろそかにして負担ばかりかけていました。 この手術と入院生活をきっかけに、自分の体と向き合うことができて、私自身成長することができました。 例えば、リハビリのお陰で走り方が変わりましたし、バスケットボールの試合中に正しい姿勢でひざを無理せず使える、 お尻の筋肉をうまく使うと前に進みやすいなど、今までできなかった動きもできるようになりました。 理学療法士の方に自分の弱いところを教えていただいたので、それをいつも意識しながらスポーツや 日常生活をおこなうようにしています。
個人差はあると思いますが、私は2年かからないでけがをする前の状態に戻れました。 この手術はけがをする前の状態に戻してくれる魔法の医療だと私は思っています。
そして、手術と聞くとマイナスなイメージになりやすいですが、それ以上に得られるモノがたくさんありました。 当時入院していた人たちと今でも連絡を取り合い、定期的に会ったりしています。入院しなければなかった出会いです。 時間が経過するごとにできることも増えて達成感や幸福感が得られます。
最後にこの手術を検討されている方へ、ぜひ達成感・幸福感、そして痛みのない日常生活を送りましょう。 私も引き続き体を大事にしながら進化を続けて、子供たちに負けるその日までバスケットボールを続けたいと思います(笑)
バスケットボールはひざを痛めやすいスポーツです。 AYさんのようにひざの再生医療で日常を取り戻すことは可能ですが、 痛みや腫れを我慢して長い間放置せずにできるだけ早めにスポーツ整形を受診されるとより良いですね。 AYさん、本日は有難うございました。
(取材日:2021/8/30)

注)このグラフはAYさんに「症状」「痛み」「日常生活」「スポーツやレクリエーション活動」「生活の質」について、 回復の程度を5段階に分けて聞き取りをした結果です。例えば、「症状」の場合、質問が5つあり「ひざに腫れがありますか?」という質問に対し 「まったくない」「まれにある」「ときどきある」「ひんぱんにある」「いつもある」のどれかを答えていただきます。 「まったくない」という一番良い状態の回答が多ければ多いほど、スコアは100に近づきます。 つまり、グラフは、術前は低かったスコアが経時的に100に近づき改善されていることを示しています。 「症状」「痛み」「日常生活」と比べて「スポーツやレクリエーション活動」「生活の質」の術前スコアが低いこともわかります。 しかし、1年、2年と経過をみますと図のように改善されています。

主治医:高島平中央総合病院 整形外科 元島清香先生

主治医:高島平中央総合病院 整形外科 元島清香先生

専門分野:スポーツ整形

資格:日本整形外科学会整形外科専門医、日本整形外科学会認定

スポーツ医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

https://takashimadaira-hospital.jp/dept/speciality/sports-seikei-gairai/

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