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自家培養軟骨移植術のドクター自家培養軟骨移植術のドクター

北尾 淳先生

北尾 淳先生

地方独立行政法人 三重県立総合医療センター 整形外科 部長
三重大学医学部臨床教授
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会認定医
日本整形外科学会リウマチ認定医
日本整形外科学会スポーツ認定医

Q.どのような経緯で自家培養軟骨移植術を知りましたか?
A.私は2002年から軟骨治療を本格的に開始しましたが、この移植術については学会等で随分前から知っていました。広島大学や島根大学などでは自家培養軟骨移植術を臨床研究として行っている情報は得ていましたが、公的医療保険適用になり市中病院でも使えるようになるとは思っていませんでした。現在、全国の多くの病院でこの治療を受けられるようになったことは患者さんにとって良いことだと思います。
Q.自家培養軟骨移植術で公的医療保険が使える「外傷性軟骨欠損症」や「離断性骨軟骨炎」は何が原因と考えられますか?
A.スポーツ歴がある方、特に離断性骨軟骨炎はスポーツによる酷使に起因しています。その他、重労働を長く続けていることによるもの、治療後にスポーツを再開したことによるもの、昔(約20年前など)前十字靱帯再建の治療を受けたことがある場合、半月板を切除したことがある場合なども原因として考えられます。
Q.自家培養軟骨移植術のメリットとデメリットは何が考えられますか?
A.メリットは硝子(しょうし)軟骨*になること。特に大きな軟骨欠損に対しては移植後10~20年を考えた場合、繊維軟骨ではなく硝子軟骨であることが重要になります。ただし、本当に健常軟骨と同じ軟骨になっているかは、いまのところ不明です。デメリットは、切開手術が必要となるため、患者さんの身体的な負担が決して小さくないことです。ただし、患者さんの安全を第一に確保できるよう、施設基準が設けられており、高度な技術を有したあらゆる状況に対処できる医師が担当します。
*硝子軟骨は、他の治療(例:骨穿孔法)でみられる「繊維軟骨」ではなく、本来の関節軟骨に存在し、よりクッション性と滑らかさが優れている軟骨です。
Q.手術の際や術後のリハビリテーション、その他日常で気を付けることについて教えてください。
A.新しい治療法なので現在は入院日数を多く要する慎重なプログラムとなっていますが、 医師の指示に従い、プログラム通りにリハビリを行うことが重要です。くれぐれも自己判断は禁物。転倒など突発的な事故にも注意が必要です。また、長期入院後に職場で無理をしないよう、仕事量を調整してください。そのための診断書を書くなどのサポートは行います。
Q.実際に自家培養軟骨移植術を行った所感を教えてください。
A.これまでの学会発表や論文で、移植後の関節鏡所見などの写真をみたことがありましたが、実際に患者さんを治療して、移植部位がどのように本来の軟骨に近い硬さになっていくかなど、経験して初めてわかることが多いと感じました。
Q.自家培養軟骨移植術の将来性や、今後への課題・期待をお聞かせください。
A.現在は、軟骨欠損の面積が4cm2以上の欠損にしか使えませんが、より小さな欠損にも使えるようになると良いと思います。また、現行のリハビリテーションプログラムでは入院期間が長いので、松葉杖がつければ2~3週間で退院という形になればよいと思います。さらに、脛骨側の治療にも自家培養軟骨移植術が使えるようになれば、なお良いですね。最終的には、再生医療による半月板の治療が可能になれば根本治療がおこなえるため、そこを目指すのがベストだと思います。臨床現場では軟骨だけではなく、半月板や靭帯など複合的にひざを痛めている患者さんが多いため、自家培養軟骨移植術と共にいろいろな手技を駆使して治療技術を向上させたいです。
Q.自家培養軟骨移植術を受けようと考えている患者さまに一言アドバイスをお願いします。
A.自家培養軟骨移植術は医師と二人三脚で治療経過を長期間みていくことになりますので、ご自分が納得し信頼できる医師を探すことが重要だと思います。

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