

            
            イタリアのペレグリーニ教授らにより発表された「自家培養角膜上皮」は、
            患者さんの健常な角膜上皮幹細胞を「3T3細胞」を用いて培養した角膜シートです。
            その「自家培養角膜上皮」は、1997年、世界で初めて角膜上皮幹細胞疲弊症( LSCD/Limbal Stem Cell Deficiency)
            の患者さんに移植され、良好な結果が報告されました。
            日本では、(株)ジャパン・ティッシュエンジニアリングが、
            ペレグリーニ教授らのグループおよび大阪大学の西田教授の技術をもとに開発し、2020年3月に製造販売承認を受けています。
            「自家培養角膜上皮」は、「角膜上皮」「角膜実質」「角膜内皮」の3層に分かれた中で、
            一番外界側の「角膜上皮層の再生医療」になります。角膜と結膜の境界を「角膜輪部」と呼びますが、
            
            その部分には「角膜上皮幹細胞」が存在します。
            患者さんの正常な角膜輪部組織から角膜上皮幹細胞を取り出し、
            ペレグリーニ教授らが用いた「3T3細胞」と由来が同じ細胞を使用し培養して「自家培養角膜上皮」シートを作ります。
            角膜輪部組織をそのまま移植に用いる角膜輪部移植と比較して、患者さんへの侵襲は低減されます。
            また、患者さんの組織由来のため拒絶反応もありません。
            
            
          
          
          自家培養角膜上皮について