皮膚の再生医療について、日本では2007年から始まった皮膚の再生医療についてご紹介します。

熱傷の治療

熱傷(ねっしょう)の治療

皮膚の構造 熱傷(ねっしょう)とはやけどのことです。人間の皮膚は大きく3層に分かれています。表面から「表皮」「真皮」「皮下組織」です。真皮下層まで損傷する「深達性 II 度熱傷」および皮下組織まで損傷する「Ⅲ度熱傷」の深いやけどは自然治癒が難しく手術が必要となります。大きな深いやけどの場合、既存の植皮術(患者さんの健康な皮膚を移植する手術)では皮膚が不足してしまい治療が困難です。「自家培養表皮」は表皮細胞を増やせるため広範囲の深いやけどであっても治療が可能になります。
体表面積 30%以上の深いやけどを負った患者さんの健康な皮膚を培養した「自家培養表皮」を、やけどを負った場所に移植します。患部の皮膚を整えた後に貼っていくものになります。

保険の適用について

保険適用

「自家培養表皮移植」は、2023年7月現在、「重症熱傷」、「先天性巨大色素性母斑」、 「表皮水疱症(接合部型と栄養障害型に限る)」の治療で保険が適用されます。 また、高額療養費制度の対象にもなりますので、患者さんの費用負担は軽減されます。

保険適用 高額療養費制度については こちらをご覧ください。 患者さんがお子さまの場合には、 こども医療費助成制度、表皮水疱症については「指定難病」の 助成の対象となります。 詳しくはお住いの地方自治体の窓口にお問い合わせください。

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