

今回はプロバレーボールチーム ヴィクトリーナ姫路のアウトサイドヒッター 逆瀬川由衣選手と、担当医である星野祐一先生にお越しいただき、ひざ軟骨トラブルから復帰までのお話を伺いました。逆瀬川選手は、ひざ軟骨欠損から再生医療(自家培養軟骨移植術)により、プロとして復帰した日本初のアスリートになります。
星野:こんにちは、元気そうでなによりです。
逆瀬川:大学3回生の頃だと思いますが、練習中にひざに痛みが出るようになり、そのうちに水が溜まるようになってきました。それが原因でスパイクの時に飛べなくなるなどプレーにも支障が出ました。そのつど病院に行き、溜まった水を抜いてもらっていました。
星野:診察してみると2箇所に大きな軟骨欠損がありました。PF(膝蓋大腿関節:大腿骨上を膝蓋骨(膝のお皿)が滑るように動く関節)という部分と大腿骨と外側の脛骨があたる部分でした。この状態では、バレーボールのプレーはなかなか厳しいと思いました。
星野:たぶんそのあとすぐに私のところに相談にきたと思います。彼女の手術をおこなう予定ではいましたが、手術後、4月から仙台に行きたいと言われ、「おいおい、今12月だよ。時間がないでしょう、間に合うかな」と、こちらがすごく焦りました。
逆瀬川:終わって目が覚めた時はまだ朦朧としていましたから痛みも大したことなかったのですが、術後2〜3日は痛みが強い時もありました。足は動かせない状態でしたが、すぐに車椅子で院内を動きまわることはできました。(次ページにつづく)