自家培養軟骨移植術の特徴

自家培養軟骨移植術について

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自家培養軟骨移植術の特徴自家培養軟骨移植術の特徴

軟骨組織はケガなどで一度損傷を受けてしまうと自然に治らない組織です。根本的な治療法がなかった軟骨欠損症に対する「再生医療」を用いた画期的な治療法が「自家培養軟骨移植術」です。こちらではその特徴をご説明します。

1「拒絶反応が起こりにくい」

人間の体には異物が入り込むと、それを排除しようとする「拒絶反応」があります。移植手術ではこの拒絶反応を低く抑えることがとても重要になります。「自家培養軟骨移植術」は自分の軟骨細胞から培養された「自家培養軟骨」を用いて治療をおこなうので、拒絶反応が起こることは極めてまれです。

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人間は自分の体の中に入ってきた異物を排除する「免疫」という機能を持っています。「拒絶反応」とは、体の免疫反応のことです。
「拒絶反応」は、全ての移植手術で起こる可能性があり、主に手術後に起こりやすいものです。それは「すぐに起こるもの」「数日後、数カ月後に起こるもの」「数年かけてゆっくり起こるもの」などがあり、患者さんとドナーのHLA(ヒト白血球抗原/組織適合抗原)型と血液型の相性によって異なってきます。手術後に拒絶反応が起こらないようにするためには「免疫抑制剤」が使われます。
移植医療分野では拒絶反応をどれだけコントロールできるかが進歩のキーポイントだといわれてきました。「自家培養軟骨」は、患者さんの軟骨組織から作製されるので拒絶反応は他の治療に比べ著しく低いことが特徴です。

2「大きなひざ軟骨損傷に対応」

「自家培養軟骨」は、少量の健常な軟骨細胞を培養することで、今まで治療が不可能だった大きな軟骨損傷にも対応できます。ひざ軟骨の治療法は数種類ありますが、「大きなひざ軟骨損傷」に対応できて、保険が適用されるのは「自家培養軟骨移植術」のみです。(2020年7月現在)

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これまで、大きな欠損を伴うひざ軟骨の治療では、主に欠損の大きさと同等の患者さんの健常な軟骨を使用する治療法しかありませんでした。ひざの再生医療のメリットは、少しの軟骨を培養することで大きな欠損を覆うことができるため、患者さんの負担が減ることです。
「自家培養軟骨」は、アテロコラーゲンという粘度のあるゲル(ジェル)状のものと混合して細胞を培養します。化粧品などでもおなじみのコラーゲンの仲間です。軟骨細胞は、アテロコラーゲンの中で培養することにより、3次元(立体的)に成型されます。こうして作られることで、手術後に細胞が染み出すトラブルを回避することができます。

3「保険が使えるから費用の自己負担が少ない」

再生医療と聞くと、お金が掛かる自費治療で、自分には縁がないと思っている方がたくさんいらっしゃいます。しかし、保険適用されているものもあり、「自家培養軟骨移植術」も保険が適用されています。
治療費はその人の年齢、年収、入院期間などで変化しますが、「自家培養軟骨移植術」では、数十万円程度です。

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「自家培養軟骨移植術」は、2013年4月から保険が適用されました。さらに、高額療養費制度(※)の対象にもなります。この治療を受ける際、患者さんの自己負担額は、月額6~25万円程度(2020年4月現在)です。これは年齢と年収、入院期間によって変わってきます。
内訳については、自家培養軟骨の「材料費」が216万5千円(税込)(2020年4月現在)。その他の治療費として「手術料」「麻酔料」「検査料」「注射料」「画像診断料」「入院料」などがあります。これらの費用は病院により料金が異なりますが、全て保険が適用されます。保険が適用されないものとして「食事代」「個室料」「追加サービス料」などがあります。

当コンテンツ「費用について」もご覧ください。
(※)詳しくは厚生労働省のホームページをご覧ください。

その他

日本で2番目に認可された再生医療です
「自家培養軟骨移植術」は、2012年7月に国から認可を受けました。日本の再生医療分野では「自家培養表皮」に続いて2番目となります。また、ひざ軟骨の再生医療製品で、国から承認されているのは「自家培養軟骨」のみです。(2020年7月現在)

現在までに1000人以上の方が治療を受けています

「自家培養軟骨移植術」は、2013年より治療が始まりました。この治療法は、まだあまり知られていませんが、2020年4月時点で1000人以上の患者さんが治療を受けています。
「自家培養軟骨移植術」は、全国の医療機関で受けることができます。
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手術方法や適用は進化しています
「自家培養軟骨移植術」は、これまで、移植された培養軟骨を固定するために、「患者さんの骨膜」を使用していました。その代わりに「人工コラーゲン膜」を使用することが2019 年1月に国から認められました。これにより、患者さんの骨膜採取が不要となり、患者さんの身体的負担軽減と、医師の手術の簡便化を図ることができるようになりました。
さらに、外傷等に起因する「二次性の変形性膝関節症」を「自家培養軟骨移植術」の対象とする治験が実施されています。治験では、対象の患者さんから採取した健常な軟骨細胞を培養して作製した「自家培養軟骨」を欠損部に移植し、有効性および安全性の確認をおこなっています。

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